仏ChattoChatto社、反AIに焼かれる

 2024/9/6、フランスの出版社ChattoChatto社が、自社のイメージキャラクター「チャットちゃん」を発表。直後、それがAI生成物だとして反AIが群がり、焼かれる…

 

 というほど激しい攻撃は受けていないのだが、翌9/7にかけてChattoChatto社はこのキャラクターをあっさり取り下げ、「二度とAIは使わない」等と発言。キャンセル・カルチャー攻撃が成功した。

 

https://x.com/your_shitsuji/status/1831963848796205458 (削除済み)

 

 これらのイラストは、ChattoChatto社が自力で作成したものではなく、「おしつじ(@your_shitsuji)」氏に依頼して納品させたものであるため、反AI的には「フランスの出版社が手描き詐称のAI野郎に騙された」というストーリーになっているが、この出版社は納品物がAIを使って作画されている事を元々知っていたので、「手描き詐称」も「騙された」も両方ウソである。

 

https://x.com/thunder_battery/status/1832225050990395823

 

 つまり「別に全く騙されておらず、元々AI使用を知らされていたのに、反AIが群がってきた途端慌てて全部無かった事にした」という話なので、むしろこの会社の方に問題がある。会社自身もそれを認めている。

 

https://x.com/CHATTOCHATTOFR/status/1832294795374399765

 

 日本国内では「反AIは無視すれば問題ない」というコンセンサスが出来上がりつつあり、キャンセル・カルチャーも以前ほど成功しなくなっているが、相手を選べばまだまだ通用するという事である。

 

 なお、相手がフランスの出版社ということで、EU AI Actに言及している反AIもいるが、EU AI Actはアメリカ製AIのヨーロッパ進出を妨害するための法律なので、本件のような話には全く関係がない。

 

 

 この話はその後「TwitterのポストにAIタグを付けるか否か」という本件と関係ない話にズレて行った。それらも「出版社が騙された」というデマをベースにしている。

 

https://x.com/May__First/status/1832251902727483645

 

https://x.com/GORILIVE2024/status/1832258980569391229

 

https://x.com/explosio_/status/1832631113959010752

 

 反AIはAI使用罪が存在すると思っている集団なので、そういう大きな誤りを無視して「AIタグを付けるか付けないか」みたいなどうでもいい細部だけを詰めても全く意味はない。