Adobe社、後続潰しを画策

 2023/7/13、Adobeの副社長Dana Rao氏が、AIと著作権をテーマにした上院司法委員会主催のヒアリングにおいて、「ディープフェイクを防ぐ機構を持たない生成AIは全て開発禁止にすべき」「学習データがクリーンでない生成AIは一切使用禁止にすべき」「そのために新しい法案を作るべき」等と発言。

 

 主張だけを見ればまるで反AIだが、狙いは全く逆で、Adobe社は「Firefly以外のAIを『汚いAI』という事にして使用禁止・開発中止に追い込み、Fireflyだけが唯一の『クリーンなAI』として業界に君臨し、AI事業を独占する」こと、「クリーンな素材を集める資金がない企業や団体はそもそもAI事業に一切参入できないようにする」ことを狙っている。

 

 以前OpenAI社もAI規制論を述べた事があるが、これもOpenAI社が倫理的だからそう主張しているのではなく、目的はあくまでも後発潰しである。どの業界でも「トップの会社には後続潰しのために規制強化を図る動機がある」と言える。