NovelAIリーク問題、今さら燃える

 2023/6/23、「かたらぎ(Twitter ID: redraw_0)」という人物が、NovelAI(以下NAI)公式から「NAIリークモデルの使用を見かけたら訴えるかもしれない」という言質を取得。いくつかの学習モデルが訴訟を恐れて非公開となる。

 

 前後して、元々「Hello Asuka」「アスカチャレンジ」等と呼ばれ、プログラミング業界のHello World程度の意味しかなかった「簡素なpromptでアスカを表示する」というミームが、「マージ元にNAIリークモデルが混じっているか判定できるテストである」というデマが広がり、「アスカテスト」という別の名前で呼ばれ始める。

 

 NAIが言及したのはリークモデルそのものに対してのみであり、それを含んだマージモデルに対してどう対応するかは依然として不明である事に加え、そのマージモデルにも本当にNAIのデータが含まれているかどうか誰にも分からない状況であるにも関わらず、著名なマージモデルを公開していた複数の作者がパニックに陥り、「アスカテストでNAIと似た絵が出たから」という漠然とした理由で公開を取り下げていった。

 

 NAIがクラッキングを受けたのは2022/10/8であり、リークモデルの問題はこの時から約8ヶ月に渡りずっと存在していた。しかし、被害者であるNAIの方針がはっきりせず、訴訟どころかクラックされた事に対する公式声明すら出さなかったため、有耶無耶になっていた。

 

 結局騒動は長続きせず、短期間で終息。その後Stable Diffusionのバージョンが上がり、NAIリークモデルは使用不能になったため、結果的にこの問題は解決した。NAIリーク問題はStable Diffusion v1.5固有の問題であり、それ以降のバージョンに「NAIリーク問題がある」と発言した場合、それはデマという事になる。

 

以下、NAIの返信全文

 

 リークモデルを使用することは、カスタマーサポート、ドキュメンテーション、UXと一般的な品質基準、私たちのサービスの標準である暗号化を提供できません。また、これらのモデルはNovelAIを正確に反映したものではなく、私達はリークモデルを使用しないことを強く勧めます。自身のパソコンへのインストールやオンラインホストバージョンは、セキュリティとプライバシーのリスクを引き起こすかもしれません。 リークモデルを見かけた場合、法的措置を取る場合もあります。

 

https://twitter.com/novelaiofficial/status/1672077089233838080