読売新聞社、反AI化

 2023/11/12~12/2にかけて、読売新聞社が反AIキャンペーンを張り、表現規制系記事を連続して掲載。

 新聞社は以前からAIへの敵対スタンスを明らかにしていたが、ここまではっきりした攻撃行動に出るのはおそらく初。「AIを攻撃するために表現規制を利用する」というパターンも、反AI主義者が2023/5頃から個別に実行していたものの、新聞社がやるのはおそらく初。

 

 表現規制に手を出す以上は、AIは取っ掛かりに過ぎず、「AI規制に成功したら次は手描き」という事だが、そのせいで反AI主義者の間でもこれをAI叩きに利用するかどうかで温度差が出ている。

 全体的な印象として、半年以上前から生き残っているような捨て垢の古参反AIは、「AIを叩けるなら後はどうなってもいい」という態度で、表現規制にも迷いなく賛同している。

 

2023/11/12

 

https://www.yomiuri.co.jp/national/20231112-OYT1T50000/

【独自】生成AIで児童の性的画像、国内サイトに大量投稿…推計で毎月3000点以上

 

 「画像生成AIで作ったとみられる児童の性的画像」という矛盾した記載(法的には実在するものしか児童と呼べない)で始まるほか、「米国では規制されている」「ヨーロッパでは違法になる」など記事中に憶測や嘘が多い。

 この記事は児ポ法の主題である実在の被害者の救済には言及がない。

 実在しないキャラクターのポルノを主観で規制している国は現時点で4ヵ国しかないが、いずれも「実在児童の被害者を減らす効果が全く出ないうえに、架空のポルノの摘発に時間を取られて実在児童に時間を割けなくなる」という本末転倒な現象を起こしている。

 

2023/11/19

 

https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20231119-OYT1T50125/

生成AIの偽動画対策「必要」75%、法律で「規制する必要あり」80%…読売世論調査

 

 この手のアンケートは聞き方次第でどうとでも回答を誘導できる。「被害を訴えている人がいますが、規制した方がいいと思いますか」と聞けば、よく分かっていない人間ほど「規制すべき」と答える。

 

2023/12/02

 

https://www.yomiuri.co.jp/national/20231201-OYT1T50210/

リアルな生成AI性的画像が氾濫、実在の被害児童と区別困難…削除要請や捜査にも支障

 

 最後に出てくる大学教授が「AIによる児童の性的画像は、子どもを性的対象にしても構わないという誤った考え方を広める」と言っている。この理屈だと、手描きのイラストはもちろん、文章・音声などあらゆる物が規制に引っかかるので、実際のところAI生成かどうかはどうでもよく、本命は表現規制そのものだという事がよく分かる。冒頭でも書いたが「AI規制に成功したら次は手描き」という事である。