Pixivアプリ、Googleからリジェクト

  

 2023/7/5、Pixivアプリが、Google Playストアから消滅。

 原因について説明がないまま1週間以上消えた状態が続き、「英BBCがPixivを児童ポルノの温床であるかのように報じたせいで消された」という憶測が流れていたが、7/14になってPixiv公式が「写実的に児童を描写したイラスト・マンガが増加したせいでリジェクトされていた」「それらは元々削除対象だが、増加が速すぎてチェックし切れない状態になっていた」と発表し、推測が概ね当たっていた事が判明した。その後7/15になって、PixivアプリはGoogle Playストアに復帰した。

 

 法律用語としての「児童ポルノ」は、「児童っぽく見えれば何でも当てはまる」というようなフワッとした便利な物ではなく、あくまでもそれが実在の人物である事を前提としており、そもそも実在の人物を描写していない漫画・アニメ・ゲームは対象外となっている。もちろん「児童っぽく見えるものは何でも規制したい」と思っている人間は存在し、それがいわゆる「表現規制派」と呼ばれている。

 

 6月の文化庁見解の発表以降、著作権の土俵で勝負できなくなり、新しい「勝てる争点」を求めて表現規制派に合流しつつあった反AIは、本件でも「生成AIは児童ポルノ生成装置」「生成AIを全面禁止しないとこういう事になる」として表現規制派に同調し、生成AIを葬り去るためならマンガ・アニメ全体を巻き添えにする事も厭わないという姿勢を明らかにした。

 

 なお、この騒ぎの間、Googleより基準がより厳しいとされるiOS版は、なぜか普通にダウンロード可能だった。